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アンティグアだらだら滞在記

10.07.2001 - sunday

9時半に起床。
寒暖の差にやられたのか、のどが痛いので、
中華レストランでもらったハッカ飴をなめる。
今日もうんこをする。すごいなあ・・・感動。
ちゃんと食べていれば、ちゃんとでるものなのね。

毛布とちいさめのじゅうたんが欲しいと思いつつ、
どっちもかさばるし重いしで、どうしようかと
ずっと悩んでいたのだけど、やっぱり買いましょう!
と決意して、民芸品メルカドへむかう。

好みの柄が揃っていそうな店を一件に絞り、
店中のじゅうたんと毛布を広げてもらって
じっくり選ぶ。どれがいいかのぅ。うーんうーん。

お気に入りの2品が決まったところで、
お互いに電卓をたたきまくって、値段の交渉。
もっとまけられそうだったのだけど、
まあいいかーという値段になったので、買い。

店のおじさんは、じゅうたんと毛布を
黒い大きなゴミ袋に入れ、おまけに
アンティグアの絵葉書を添えてくれた。

おじさんの胸に、カナダの国旗のバッジが
ついていたので「あなたはカナダ人なのか?」と
軽口をたたいたら「友だちがくれたのだ」と
なんだかすごく照れくさそうにいうのだった。

巨大ゴミ袋をかかえて、ホテル方面へ。
またもや「Ground Zero」へ入り、食事をば。
ハムチーズサンド+FF+コーヒー=Q33。

今日はほかにもお客さんがいて、
ヨーロッパ人らしきカップルが食事中。

男性のほうが、わたしがこないだ注文した
トマトスパゲティセットを食べているのだけど、
あの山盛りのパスタを、どっさりフォークに巻きつけ、
掃除機並みのいきおいで消化している。

わー、すごーい・・・しばらく見愡れてから
笑い声にふと横をむいてみれば。
サンタさん隠し撮り
あれびっくり。サンタクロースが
おばさんとチェスをしているのだった。

小食なわたくし(ツッコミ不可)は、
ハムチーズサンドも食べきれず、
残ったはんぶんを包んでもらう。

店をでて、コーヒースタンドで
アイス・カプチーノを注文する。Q10。

生クリームもぶりぶりのせてもらって、
ちう〜とすすってびっくり。チョコの味がする。
あら? なんで? チョコシロップは断ったし、
なにか混ぜているようすもなかったのになあ。
おいしいので、べつにいいのだけども。

ちょうどそのとき、コーヒースタンドの横で
おじさまたちの生演奏がはじまりそうだったので、
ゴミ袋を道路に置いて、鑑賞する。
木琴隊のみなさん
木琴+ドラム+ウッドベース=6人編成。
よくまあ、ひとつの木琴を4人で叩けるなあ。
木琴隊のひとりのおじさんは、バチというのか、
たたくやつ、あれを片手に2本、計4本持ってるのだった。

教会の帰りなのか、ふりふりのかわいいドレスを着た
おんなのこが、目をまんまるにして、木琴隊に
見入っているのが、かわいかった。

観客が増えてきたので、演奏なかばで、
ゴミ袋を抱えて、退却。

今日は違う道を通って帰りましょう・・・
などと考えたのが運のつきで、思いきり迷う。
こんな小さな街で、どうして迷うのだ。くそお。

こういうときにかぎって、地図を持っておらず、
まわりの風景を確認しつつ、重たいゴミ袋を抱え、
ふうふうと歩きまわる。どこー、あたちのホテルー。

なんとかホテルを発見し、やれやれとロビーへ。
ホセにいさんが「あっ、ミキだあ!」と叫び、
早くこれを見ろ、とぶんぶん手招きする。

テレビには、なんだかよくわからない薄暗い空が
一面に写っており「なんだこれは?」と聞いたら
「アメリカが攻撃をはじめたんだよ」といわれ、
身体中の力が一気に抜ける。むぅ、ついに・・・

しばらくテレビをながめていたものの、
画面は変わらず、なにをいってるかもわからず、
でも、ホセにいさんに聞く気力もないので、
部屋に戻って、ぼーっとする。

やがてホセにいさんがやってきて
「もとの部屋に戻っていいよー」というので、
さっそく引っ越しをする。

一晩世話になった部屋のカギを返し、
もとの部屋のカギを受け取ろうとしたら、
ホセにいさんはこまった顔でデヘッと笑い
「ちょっと待ってて」という。

その後、そこら中の本や机の陰をのぞき込み、
ばたばたと落ち着きなくあちこちを走りまわる
ホセにいさん。あーた、これはもしや・・・

そこへマリアおばちゃんがやってきたので
「ホセはカギをなくしたのか?」と聞いたら
にっかーと笑って「その通りだ!」という。
ああ、ああ・・・ホセェーーー!!!

やがてロビーに戻ってきたホセにいさんは
「だいじょうぶ、このカギを渡すから」
て、にいさんにいさん、それはマスターキーでは?

ということは、だれかがわたしの部屋のカギを
持っているかもしれず、それは不用心ではないか、
夜が怖いではないかあーと小突きまわすわたし。

「いや、だいじょうぶ」とくり返すホセにいさん。
夜はずっとロビーでだれかが待機してるから、
なにか異常があれば、すぐ駆けつけるという。

ふーむ。ならいいかあ。
明日から貴重品は持って歩けばいいんだし。

というわけで、チビ袋に貴重品を入れ、
読書すべく、屋上へあがる。

が、まだ日ざしがちょっときつい上に、
アメリカ、アフガニスタンを攻撃のニュースに
気を取られて集中できず、しばらくぼけっとした後、
スゴスゴと部屋に戻る。あーあ・・・

ベッドに寝転がって、放心することしばし、
またもや便意に襲われる。わー。1日2回!
どうなっちゃったのだろう、わたしの胃腸。

部屋にいても、なんだか落ち着かないので、
たまりまくった小銭を片づけるために
外出することにする。

ロビーでは、スペイン語版CNNが
とぎれなく戦争のようすを伝えており、
数少ない宿泊仲間のフレンチおじさんが
「まあ、なるようにしかならないから」などと
なぐさめてくれる。

そうですねえ・・・とうなずいたとたんに
外から「パーン!」と炸裂音がし、飛びあがるわたし。

この音、毎日よく聞こえていて、
だれかがライフルの練習をしてるか、
鳥追いの音だろうと漠然と想像していただけで、
正体は知らなかったのだけど。

フレンチおじさんは、仰天するわたしを笑い、
「花火の音だよ」という。へええ、そうなのか。
このあたりの人たちは花火が好きなのか、
「1日中やってる」のだそうだ。

ほんとはライフルの音なのだけど、わたしを
怖がらせないための嘘かもしれないなあと
思うも、花火と信じることにして、外出。

ぶらぶらと散歩しつつ、夕食はどこにすべえか、と
レストランを物色する。なにがいいかのぅ・・・

と、バーガーキングが目に入り、アンティグアで
これもいいんじゃないかと入りかけるも、
バーガーキングファンのにごを思いだし、
なんだかせつなくなりそうだったので、やめ。

ふたたびぶらぶらと歩を進めると、
「ピザ」の看板があり、ふらふらと入る。

が、店内にはだれもおらず、呼ぶのも面倒なので、
椅子に座って待つことしばし、となりの酒場から
プリンス似の濃いおにいちゃんが顔をだし、
「わあ! いつの間にかお客さんが!」と
大げさにびっくりしてみせる。

スペイン語の読めないメニューながらも、
具がたくさんのっていそうなピザを選び、
コーラといっしょに注文。

すぐにやってきたコーラを飲もうとして
ギクリと身体が強ばる。なんだこのストローは?

むかし、駄菓子屋にゼリーの詰まった細長い
ストローがあったけども、あれに近い。
かろうじて立ってはいるものの、ぐにゃぐにゃ。

よく見てみると、切り口が不器用な
段々になってたりして、これって、あのう、
なにか工作用チューブを切ったものでは。
こんなストローもあるのだのぅ・・・

などと世界の広さにうっとりしつつ、
ピザを待つ。ひたすら待つ。

やがて、上からドスドスと音がし、
おじさんふたりとおばさんがおりてくる。
うわ。そんなところに階段があったとは。
どうも2階がメインのレストランらしい。

奥から店の主人らしいおじさんがでてきて、
お客のおじさんがクレジットカードを差しだす。
ところが、ご主人はクレジットカードの器械の
操作法がわからないらしく、騒ぎが大きくなり。

あれはどうだ、こっちはどうだ、とモメてるうちに、
例のプリンスにいさんもやってきて、あれこれと
器械をいじくりまわすも、うまくいかず。

アメリカでやっているCMに、
ペットショップでうさぎを買った親子が、
支払いに個人小切手を使用し、IDの確認やら、
銀行への問い合わせやらで、もたもたしているうちに
つがいのうさぎがジャカスカ子どもを産みまくり、
店中がうさぎだらけになる・・・というのがあって、
「わが社の小切手カードを使えば、こんなことはありません」
というオチなのだけど、状況がこのCMによく似てて。

おお、じっさいこんなこともあるのだなあ、と
にやにやながめているうちに、プリンスにいさんが
正解を見つけたようで、器械がジイジイと動きだす。
みんなで拍手。わー、よかったよかったー。
プリンスにいさんと抱き合って喜ぶお客さん。

おじさんご一行が去ってしまうと、
店内はめっきり静かになり、ご主人といっしょに
ぼやーんとプロレス番組を見るわたし。

と、ドミノピザのCMがはじまる。

若者たちが時計を睨んで、カウントダウン、
30分1秒前になって「ドミノピザでーす!」と
ピンポンが鳴り、くそおーとじだんだ踏む若者たち・・・

というベタなCMなのだけど、ということは、
ここらでもドミノピザの30分以内宅配があるのか。
初日に見たドミノオートバイは幻じゃなかったのだなあ。

と感心していても、わたしのピザはなかなかこない。
台から具から、ぜんぶ最初から作っているのかも。
おー。それはおいしそうではないか。

注文が通ってないという可能性は考えないことにして、
ぐにゃぐにゃのストローでコーラをすすりつつ、
小さな胸いっぱいに期待をふくらませる。

そしてめでたくやってきたピザは、
ピザは、ピザは、ピザは・・・

めちゃくちゃおいしいのであった。
やーん。いままで食べたピザのなかで
いちばんおいしい! というより飛び抜けてる。

クリスピーな生地といい、ソースといい、
適量の具とチーズ、それに控えめな香草といい。
うー。ほんとのピザて、こんなにおいしいんだー。

がっつくわたしに、テレビを見ていたおじさんが
ひょいとふりかえり「おいしいかい?」と訊ねる。
あぐあぐあぐ! いきおいよくうなずくわたし。

じつはそのとき、あまりお腹は空いて
いなかったのだけど、けっこう大きな一枚の
3/4をまたたく間に食べてしまった。

残りの2切れを包んでもらい、
食後にエスプレッソなどを頼んでみる。
ああ、ああ、しあわせ・・・

ご主人はたぶんイタリア人ではないかと思い、
イタリア語で「ありがとう」てなんだっけなあ、と
必死で記憶を探りまくるもついに思いだせず、
ここ数日で百万回はくり返した「Muchas Gracias!」で
ご主人とプリンスにいさんに別れを告げる。

そして、数ブロック歩いたところで、
不意に思いだした。

「ありがとう=グラッツェ」じゃなかったか?

そうだそうだ。きっとそうだ。ああ、くやしー。
いつもながら10テンポぐらいズレてるのだった。

その後、ホテルに戻って荷物の整理をば。

あとどのくらいの大きさものを買えるのかを
調べたかったのだけど、ためしにぜんぶを
詰めてみたところ、バッグはパンパン、
リュックもパンパン、そのふたつに加え、
かさばる毛布があまっている・・・

という状態で、もうこれ以上買わないほうが
いいようだ・・・という結論に落ち着く。
さんざん買い物したから、まあいいや。

しかし、100ドルがこんなに使い出のある
金額だとは知らなんだ。うーん。満足。

買いまくった商品を、ベッドに並べて
ひとり悦に入るわたし。うひょひょ。
なんだかとても得した気分。

シャワーを浴びて(寒いもんで、毎晩入る)
しばらく本を読んでから、就寝。

【番外編】
M氏による留守番にゃんこレポート(19:30)
ねこさま にごくん さぶちゃん
ごきげん
食欲
うんこ ◎(どっちか不明)
備考 黄色のバットが小便だらけでした。
にごくん、さぶちゃん仲悪し。
ねこさまはもうすぐ心を開いてくれます。